『ワンナイト・モーニング』がエモかった話
奥山ケニチ先生の『ワンナイト・モーニング』を読んだ。
土曜の昼下がり、なんとなく表紙とタイトルに目を引かれて衝動的に買っていた。
表紙の絵的にグルメ漫画かな?と予想して、でも「ワンナイト」って言ったらやっぱりアレなのかな?とも思ったり。
予想はどっちも合っていて、"ワンナイトを過ごした男女がともに朝ごはんを食べる"というオムニバス形式の短編集だった。
これがまあエモい。
1話目からアクセル全開にキュンキュンしてたのだが、どの話も甘酸っぱかったり、塩っぱかったり、ほっこりしたり……
同じ「一夜を過ごした男女が朝ごはんを食べる」というシチュエーションでも色んな味が楽しめて本当に面白い。ごはん美味しそうだし。
そしてなによりエモい。エモさが異常。
早朝、好きだった男と並んで食べた吉牛の味。
二度寝前に、彼氏とホテルの電気ポットで作って啜ったカップ麺の味。
美味しいんだけど、美味しいよりも違う感覚が上回っていたあの時の味が思い出される。
えも言われぬエモい味がした。
「事後飯」はジャンルとして確立されているような気はするけど、なかでも本作は爽やかでほっこりするお話が多くていいな〜という感想。
一番好きなシーンは、6話のカップ麺を啜る小麦ちゃんの「肌に悪いけどうんま〜〜〜」一択。
私みたいな芋女でも朝からカップ麺は気が引けるので、アイドル活動をしていた小麦ちゃんは尚更だろうなぁと思った。わかってるなぁと。
読後知ったのだが、『ワンナイト・モーニング』はドラマ化するらしい!早く観たい!